下り坂で雪道スタックからの脱出のすゝめ

これはなに

 下り坂の雪道でスタックしたのでその脱出体験記です。

 

そもそも

「車で雪道に行きたい」

2022年1月、某熊野寮生がそう言ったのが全ての始まりでした。私は「一人でスタックしたら脱出できないだろうし付いてってやるか」ぐらいの気持ちで付いていくことにしました。2人でも不安があったので、その場で見かけたもう1人にも声をかけて連行しました。

正直なところ、1回ぐらいはスタックすると思っていましたが、大したことにはならんだろうと思っていました。

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大したことになりました。

 

状況

 そもそもなんでこんなにひどいスタックをしたかということですが、京都の北の芹生峠、それまでは「こんな需要なさそうな道でもちゃんと除雪しててすごいな~」と思うぐらい綺麗に除雪された道を走っていたのですが、坂を超えた瞬間に除雪が消えて1メートル程度のパウダースノーが現れたのです。正直運転していた彼には、もうちょっと早く気づいてブレーキを踏んでほしかったですが、突っ込んでしまったものはしょうがないです。

なんでこんな中途半端なところで除雪を止めたんだ……という思いがかなりありますが、交通の妨げになるような場所ではなくて良かったです。

goo.gl

 

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京北の高い坂を抜けると、そこは未圧雪でした。

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かなり傾斜のある下り坂だったので、「あ、これは終わったな」と思いました。

 

ここで装備を確認しました。

・スタックを想定して持ってきた段ボール

・スタックを想定して持ってきた牽引ロープ

・スタックを想定して持ってきたシャベル

・スタックを想定して乗ってきたミラ(中華スタッドレスタイヤ)

 

段ボール

 とりあえずタイヤの下に段ボールを引いて脱出を試みました。ギアをリバースに入れて後退を試みると、段ボールをきっちり捉えたタイヤが回りだし、

 

段ボールを前方に吹っ飛ばしました。失敗。

 

牽引ロープ

 次に牽引ロープを使って後ろから引っ張ることを試みました。しかし、車は1台しかないので人力です。一応やってみるも、当然無理でした。失敗。

 

振り子

 雪道でスタックしたときによく使われる手法として、「車を前後し、振り子の要領で雪を固めて脱出」があります。これを試したところ、最初の数回は良さそうな雰囲気があったのですが、かなり斜度のある下り坂であったことから、ある前進のタイミングで車が前に突進し、最初の位置よりも雪に突っ込みました。失敗。

 

シャベル

 結局のところ、シャベルが唯一役に立ちました。試行錯誤の末、シャベルを用いて車後方の雪を全て掘り起こし、ドライバーにはタイヤが空転しない程度に車をバックしてもらい、車を前から人力で振り子みたいな感じで揺らすことで最も効率的に車を押し上げることができると分かりました。以下が実際の様子です。

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連れてきたうちの1人はサンダルだったので、とても辛そうでした。

この試行をn回行った末に、我々は1時間半かけて車を脱出させることができました。以下の写真を見てもらえば分かる通り、かなりの距離です。

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結論

・車で雪道に行くときはスコップや丈夫な段ボールを用意する

・振り子のような感じで車を揺らすと脱出しやすい

・サンダルを履いていかない

・そもそも雪道に行くべきではない

 

雪道でスタックをするとかなり不安になりますが、こんなひどい状況でも脱出できたんだと覚えておいてもらえれば、冷静に対処できると思います。